脱サラ全裸教師

広告マンが高校野球界へ飛び込む!

広告代理店で見たもの

僕が新卒で就職した広告代理店「H」で見てきた姿を綴りたいと思います。

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広告代理店を目指した理由

小学1年生から野球を始め、大学4年生の10月に引退するまでの約16年間を野球に懸けるという人生を送ってきました。

それまでにかかわってきた人間の多くは野球を通じた仲間が多く、野球以外の価値観に触れることは、私にとって未知なる世界を拓いていくに等しい心躍る感覚でした。

まさに、そのような世界観を示してくれたのが広告代理店です。

人のアイデアや発想で社会を動かしていく華やかさとダイナミックな仕事に強い憧れを抱いたことを覚えています。

甲子園や東京六大学野球リーグという大きな舞台で野球をしてきた僕にとって、自分という人間によって多くの人に影響を与えられることは大きな喜びでもありました。

就職活動でも魅力的な先輩方に出会い、たくさんのお力添えをいただきながら、晴れて広告代理店の内定を獲得することができました。

広告代理店での学び

広告代理店でのサラリーマン生活は、実に泥臭く、少しバブリーでありました。

その中での濃い学びは想像よりも大きく、新たな自分と遭遇する毎日でした。

商売は”人”で創られる

広告代理店とはどのような会社なのか。

歴史を遡れば、メディア媒体の広告枠を代理販売するところから、今では広告主であるクライアントのマーケティングの代理へと大きく変化してきました。

代理店としての財は”人間の頭と心”です。

クライアントの多くは、自社商品やサービスを持っています。

当然、クライアントは自社商品やサービスについては熟知しています。

僕たちには、マーケティングにおける各領域でのプロフェッショナルがそろっており、クライアントには出せない解決策を提供することでお金をいただいていました。

その過程は、非常に泥臭くアナログなものであることが多いです。

クライアントの商品も、”人”のチカラの結晶であるわけです。

その心が詰まった商品をお預かりして、ともに課題解決に挑む。

まさに”ONE TEAM”となって血の通った仕事をすることになります。

我々広告マンが模索し続けなければいけなかったことは、商品に関する「消費」「購買」など、目の前に並べられた事象(事実)を追いかけることではなく、その先にいる”人”を感じ、言語化する。そして、その実像を次第に明らかにしながら誰よりも深く知り、コミニュケーションに落とし込むことです。

それはAIや数字データでは見えない、その事象の奥にある人、それを取り巻く環境、場面、価値観、様々なモノを解釈するということであり、その過程と解釈の仕方にクリエイティビティが生まれるのだと学びました。

発想や価値観、モノの捉え方が違う人間が知恵を振り絞って社会課題に挑んでいく。

そこに効率の良さ、要領の良さなどという概念はなく、四六時中あらゆる事象に視線を送り思考を巡らせる、非常に泥臭くアナログな仕事なのです。

世に打ち出されている広告は、こうして戦ってきた人間の知恵と心が詰まっています。

広告代理店が世の中の多くの企業に信頼され広告を打ちしてきたのには、人間の心が通い合った仕事してきた先輩方の努力があるからなのです。

チーム主義とクリエイティブの源泉

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広告代理店の働き方として特徴的なのが、チーム主義である事です。

各クライアントや媒体ごとにチームがあります。

さらに、クライアントや媒体の様々な方とも”ONE TEAM”になって課題に向き合います。

そこでの一番の学びは「脱・正解」を突き詰めることが、クリエイティブの源泉であるということです。

チームで課題解決法を考える時にも、常に「なぜ」と考え続けること、他人を受け入れることが大切であることを学びました。

全ては、「正解」を求めるのではなく、社会をアッと驚かせ、その先にいる人々の感情に訴えかけることのできるコミュニケーションを生むためです。

発想の掛け算でしか、価値を提供することができない僕たちにとってチームは一番の看板商品でもあるのかもしれません。

それまでの人生では、「正解」を求められる場面が多くありました。

テストや就活、受験など、正解を追求する世界から、真逆の世界へ飛び込んだことで戸惑いもありました。

しかし、答えのないことに向き合うことに魅力を感じられたのは野球のおかげです。

人の数だけ打ち方や感覚が違う中で、ヒットを打ちたい、勝ちたいという共通目的を達成していく過程は、非常にクリエイティブな世界だったのだと気づかされました。

人間は、自分の事が大好きな生き物です。

自分と合わないと思ったことからは、目を背けたり反発したりすることが普通です。

それを受け入れることや、常に「なぜ」と考え思考を止めないことはトレーニングが必要なのです。いわゆる思考の体力です。

個性が光りまくっているクリエイティブアスリート集団での立ち振る舞いは、非常に勉強になる事が多かったです。

野球しかしてこなかった僕にとっては、難しい世界だなと感じることも多くありましたが、たくさんの個性や価値観に触れることで「面白味」のある世界が広がりました。

互いが認め合い学び合うという心を持っている人が多くいたのも、広告マンが魅力的に思えた要因の一つです。

入社したての新人でも大きな仕事をゴリゴリ回す事ができていたことに、とてもありがたみを感じています。

 

↓広告代理店で感じた違和感

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